ポーセラーツインストラクターのカリキュラム課題とは?



ポーセラーツのインストラクター資格取得に必要なカリキュラム課題とは、いったいどのようなレッスン内容なのでしょう?

私にも作れるのだろうか?本当に技術を身につけてインストラクター資格が取れるのだろうか?といったご心配の声も聞かれますが、その不安を一発解消!
30単位の中で作る21作品とその修得スキルの詳細について、ご紹介します。

※この記事は旧カリキュラムについて書かれています。2019年に改定された新ポーセラーツインストラクターカリキュラムについては、追ってご紹介します。

ポーセラーツインストラクターカリキュラムの作品

インストラクターコースで扱う21作品は日本ヴォーグ社が定めたカリキュラム課題ですから、課題によってそれぞれ使う転写紙の種類や材料、技法などに決まりがありますが、その制限の中であらゆる個性的な作品が生まれるところがポーセラーツの面白いところですよね。
全くフリーの自由作品とはまた違った楽しさに目覚めること間違いなしです。

1:色見本プレート

ポーセラーツサロン開設後も大活躍間違いなしの色見本プレートは、ご自身が長く使うことも考えて、お気に入りの作品に仕上げたいですよね!

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ここでは転写紙の貼り方の基本を学びますが、もちろん単に貼るだけではなく、ディバイダ―やクラフトパンチの上手な使い方、転写紙の分割の仕方や重ね貼りのポイント、転写紙の種類による扱い方のポイントなど、さまざまなコツを一気に身につけるチャンスです♪

2・3:20cmプレート・マグカップ

小ぶりなプレートとマグカップの組み合わせは、お揃いのデザインに仕上げて気分を高めてはいかがでしょう♪

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全く形の違う2作品ですから、使う技法もそれぞれ特徴があります。
プレートでは、コンパスカッターの使い方や転写紙の分解構成、単色転写紙で魅せる色の濃淡、重ね貼りのコツなど。また、2度の焼成をし、ゴールド転写紙の扱いも学びます。
マグカップでは、曲面に転写紙を貼るときのポイント、取っ手やラインの貼り方など、カップらしいデザインを追求することでたくさんの技にトライできますよ。

4:バスケット

白磁の複雑な曲面が美しいフォルムを形作っているバスケット。初心者にとってはちょっとだけハードルの高さを感じる課題ですよね。でも大丈夫!

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柄転写紙をバスケットのフチにキレイに折り込む方法や、内側に全面貼りを施すコツ、取っ手部分や縁取りといった細かい部分を思い通りに飾る方法が身につきますよ。特に全面貼りのコツは、お教室の先生にその場でアドバイスを頂くのが一番です。
ひらひらとしたバスケットのフチに繊細な金彩が加えられると、作品が一気に華やぎます♪

5:ポマンダー

可愛い形に魅了されるポマンダー。蓋もの初挑戦になる方もいらっしゃるかもしれません。蓋があるということは、身と蓋のコンビネーションがデザインの決め手になるということです!

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柄の転写紙を折り込むだけでなく、工夫次第では身と蓋の柄合わせも。柄転写紙と単色転写紙とのつなぎ目処理や蓋の金彩に加え、のちのカリキュラムで上絵の具も扱います。マスキングとスポンジングで思い通りの彩色を施すと仕上がりの雰囲気もがらっと変わりますから楽しみです。

6・7:グラデーション課題(プレート・ボウル)

プレートとボウル、異なる形の2種類の白磁に、5色のグラデーション転写紙を使ったデザインを施します。お揃いデザインはもちろん、全く表情の違うデザインに挑戦してみても楽しいですよね。

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グラデーション転写紙ならではの扱い方のポイントや、コンパスカッターを使ってデザインに正円をキレイに取り入れるコツ、金彩の上手な取扱方法など、これまでに身につけた技術と新しい技術が組み合わせられた課題となっています。

8:上絵の具色見本

今回の色見本は、上絵の具の色見本ということで、グラデーションをいかに美しく出すかがポイントになってきます。これも後々長く活用できるアイテムですから、頑張って素敵な色見本を完成させたいものですね。

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マスキングシート、マスキングテープを使って形をしっかり出したあと、丁寧なスポンジングでムラのないきれいなグラデーションを作ります。上絵の具の色によってグラデーションの出方や表情に違いがありますが、その上手な合わせ方もその場で先生から細かく教えていただけますので安心です。

9:タイル大

思う存分ご自身の「好き」を放出できる、タイル作品です。これは特に作り手によって全く別の作品ができるので、教室の先生も生徒さんたちの作品の仕上がりには興味津々。どんな絵柄にするか念入りに考えておきたいものです♪

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課題としては、マスキングテープやステンシルシートを活用して上絵の具による彩色を施すこと、スクラッチ技法を取り入れること。どの作品にも言えることではありますが、丁寧に丁寧にひとつづつ進めることが大切な課題です。はみだしの修正方法などもここで身につけたいですね。

10:2版で仕上げる蓋物

蓋物のデザインは、蓋と身のコンビネーションに毎回嬉しい悩みが止まりません。上から見た姿と横から見た姿、どちらもとびきりかわいいデザインにしたくなってしまいます。どちらに重点を置くかで全く違うデザインになりますから、頭の中のイメージをきちんと整理してデザインを決めたいものですね。

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これもタイル作品と同様にステンシルシートを使ってスポンジングで着彩しますが、ステンシルらしさを上手に活かすコツや、効率よく2版に分けて作業するポイント、仕上がりの美しさを左右する細かなチェックポイントなど、身につけるべき技術が盛りだくさん。しっかり自分のものにしましょうね。

11:耳付きトレー

耳の部分にどんなデザインを施すかで作品全体の雰囲気が大きく変わる耳付きトレー。もちろんそのまま飾っても可愛いですし、上に何か乗せたときにも耳部分の主張がポイントになりますね。耳の面の曲がりや縁のカーブに合わせた加工など……身につけられる技法はここにもたくさんあります。

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耳部分にマスキングテープとマスキングシートを使ってデザインし、そのほかステンシルで上絵の具を着彩します。スクラッチの技法もしっかり活用。耳の縁のカーブに沿わせたデザインの方法は課題として必須ではないものの、この作品できちんと確認しておくとのちのち便利かもしれません。

12:スクエアリムプレート

リム部分と中央部分との形や曲がり具合の違いを、デザインにどう活かすかがポイントになるリム付きのスクエアプレートです。全面につながりを持たせたデザインにしても広がりがあってキレイですし、リム部分と完全に分けて形の特徴を活かしてもカワイイ!個性の見せ所ですね。

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ステンシルシートとスポンジングを組み合わせての着彩に、スクラッチ技法も。2度に分けた焼成で、デザインの複雑度や自由度も上がります。焼成を済ませた後は2色以上のペンワークで模様をON!上絵の具をペンワークで使うときにスムーズに作業を進めるためのコツもしっかり身につけられます。

13:タイル小3枚(下地処理)

お絵描き気分で楽しく制作できると人気のタイル課題♪
3枚それぞれをシリーズのように彩る方もいらっしゃれば、3枚ひと続きの図案にされる方も。みなさん、完成後に飾る場所を想像しながらタテヨコ自由に配置されています。

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ここでは、3種類の下地処理の方法を学びます。デザインによって自在に下地処理の方法を使い分けられるようになれば、指導をする際にも効果的な提案ができますね。セラミックペンシルとイリス絵の具を使ってのデザインはひたすら楽しい!思い通りのタイルの完成です♪

14:バルカプレート(旧レモントレイ)

こちらもタイルと同じく人気のバルカプレート課題です。3種類の下地処理をおこなうという点ではタイルと同じなのですが、タイルと違ってリムのあるプレートですから、基礎的な技術を応用させて実際の作品制作に活かすための課題になります。

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リムの立ち上がり部分にかかるデザインを採用し、下地処理の済んだところにセラミックペンシルとイリス絵の具で絵付けします。さらに、描いた図案を上手によけて上絵の具で着彩。以前に身につけたマスキング&スポンジングの技術を使い、様々な材料と技法を組み合わせていく楽しさを感じられます。

15:ペンワーク

ゴールドペンを使ったペンワークを学ぶための課題ですが……とにかく楽しくてペンワークのとりこになる人が続出です。確かに、課題でプレートを1枚制作して満足というものではないかもしれません。

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ゴールドペンにはお好みの絵の具を使いますが、絵の具の色によって描きやすさが変わってきますので、オイルをどういった配分で調合すると絵の具の伸びが良いかなど試行錯誤しながら、すらすらと気持ちよく描ける方法を習得しましょう!

16:足つき蓋物

何を入れてもテンション上がること間違いなしの足つき蓋物です。可愛らしい猫足が特徴ですね。このフォルムに似合うような、ヨーロピアンテイストで仕上げる方が多いのもうなずけます♪

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今回は、転写紙を貼って焼成してから絵の具のスポンジング、様々な技法を用いた金彩など、デコラティブに飾るのが楽しくなるような課題が設定されています。
最後の金彩の工程まで美しく仕上げるため、下絵がずれないポイントをしっかり学びましょう。

17:金彩プレート

金彩だけを使って制作します。洋風でも和風でも、金一色の図案は考え甲斐があります♪

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今回は、平筆、スタイラス、指、の3種の道具を使って金彩を施しますので、その条件を上手に活かすデザインをさがしてみましょう。金液の扱いの習熟度もアップしますね。

18:盛りタイル小

筆やスタイラスを用いて、あらゆる盛りを習得するためのタイルですが、色盛りや金盛りの可愛さに、楽しく作業される方が多い課題となっています。

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材料は2018年8月から変更になった「白盛り」を使用。
転写紙上の盛り、白盛りに色を混ぜての色盛りや金盛りの、美しい立体感を楽しんでくださいね。

19・20・21:ラスター

キラキラと美しい輝きが特徴のラスター。
扱いに苦手意識を持たれる方もいらっしゃるようですが、思い通りに仕上がった時の貝殻のような輝きは格別♪ポイントを押さえてラスターならではの魅力を存分に楽しみましょう。

まずはラスタータイルで、色やひび割れの出方を学びます。クラックルローションの使い方や狙い通りにひびを出す方法が身につきます。

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プチプレートではラスターに加えて、盛り、金盛りを施します。
転写紙を貼って焼成したのちにマスキング。ラスターを塗り、さらに盛っていくという工程ですね。実は4回の焼成が必要な課題です。

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ラスター課題の集大成ともいえるラスター蓋物では、パールラスターとカラーラスターを使用し、色盛りと金盛りで加飾します。
ここまで完成させれば、ラスターの扱いにも自信が持てるようになります!

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22:自由作品で技術の腕試し

これまで身に付けた技術の中から自信のある技法を使って、トライする方の多い自由作品。
卒業制作の前に、過去のレッスンや作品を振り返る良いチャンスになりますね。

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こちらは繊細なペンワークののちに彩色を施した作品です。生徒さんご本人のお好きなテイストがひと目でわかる素敵な作品ですね。

23:最後は……卒業制作

憧れの卒業制作は、白磁も自分で選んで制作することができ、デザインの自由度が高い課題ですので、どんな作品を作りたいかしっかりとイメージを固めておくことが肝心です。

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これまでに習った技法をふんだんに採り入れての制作となり、3度の焼成が必要です。転写紙、上絵の具や金彩、思い描いたイメージにどれほど近づけられるか焼き上がりが楽しみですね!!

インストラクター資格取得までどのくらいの期間が必要?

上に挙げたポーセラーツインストラクター30単位のカリキュラムをすべて終えるのにかかる期間はどのくらいなのでしょうか。

ひとつの作品を仕上げるまでにかかるレッスンの回数には個人差が大きいのですが、おおざっぱに全期間として考えると、インストラクターコース定額制レッスンの期間に6か月から8か月を設定しているサロンが多いことを考えると、集中して資格取得を目指した場合は半年程度というのが目安になりそうです。
しかし、会社員をしながら確実に技術と資格を手に入れたいと考えた場合は、1年程度を目安にしておく方が安心でしょう。
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