ポーセラーツインストラクターのカリキュラムの中で、深さのあるボウル型のアイテムに触れるのはこれが最初かもしれない「バスケット」。
その特徴は、なんといっても独特な形状と印象的な持ち手です。
マグカップの持ち手とは違い、バスケット全体の雰囲気を大きく左右する持ち手のデザインは、本体とのバランスを考えながら吟味したいものです。もちろん、課題として課されているディバイダ―をきちんと使ってデザインをする必要がありますね!
また、次の課題であるポマンダーとのお揃いデザインにしている方も多くいらっしゃいますので、バスケット単体のイメージのほか、ポマンダーとのセットイメージも膨らませておくといいでしょう。
今回は、そんな、悩ましくも楽しみがいっぱい詰まった「バスケット」のデザインについて、見てみましょう♪
目次
バスケットのデザイン|アレンジは無限
バスケットのデザインをするうえで欠かせない条件の中に、外側の絵柄の一部を内側へ折り込んで貼ることとセラミックマーカーでの金彩、持ち手への加飾などがあります。
持ち手を白のままにすることはできませんし、どんな大きさの絵柄をどこで折り込むかによって金彩が途切れる位置も変わってきますので、トータルバランスを考え、出来上がりのイメージを強固なものにしてから制作に取り掛かることが大切です♪
そして条件さえクリアすれば、プラスアルファで違う技術を採り入れたデザインをすることも可能!
考えることがたくさんあるように思えますが、その分、思い描いたイメージ通りに作品が仕上がった時の感激はひとしお。好きな転写紙を自由に配置できる作品とは違った達成感や満足感と出会えます♪
たっぷりお花の可憐なバスケット
バスケット外側にも内側にも、たくさんのお花がリズムよくレイアウトされた、清楚で可憐な作品です。いくつもつながったお花の絵柄は、持ち手に近い位置で折り込まれていて、それが底面にまで広がることで伸びやかなイメージを印象付けていますね。
器を縁取る金彩は、セラミックマーカーの使い方をマスターするための大事な作業。お花が織り込まれている部分を避けて、均一なラインで美しく加飾されています。
お花の数は多めに、かつ白い部分を多めに残したことで、まるで涼やかな風が吹き抜けているかのよう!さらに、持ち手の淡いグリーンも爽やかさを後押ししています。
大ぶりの花柄が魅力のバスケット
水彩絵の具で描いたような大ぶりのお花が存在感を放つ、バスケットです。
パープルをキーカラーに据え、赤や青のお花をアクセントとして上手に見せていますね。持ち手の色をどこに寄せるかによって、作品全体のキーカラーを変えることができるという、よい例になっている作品です。
また、大きなお花のパーツをそのまま折り込みに使うことで、あふれんばかりのお花のインパクトが強調されています。メインのアイテムを大胆にはみ出させると、構図的にも、より大きく見えるという効果が狙えますね!
ストライプとローズが目を引くバスケット
モノトーンの面白さを上手に使って、モダンに仕上げたバスケットですね。
クラシカルローズのグレーは、ブラックを使っている部分とくらべると、ずいぶん柔らかくエレガントな雰囲気。それはまさに、ストライプのコントラストが強くても「きつさを感じさせない」魔法のひとつです♪
また、持ち手とストライプの幅をほぼ同じにすることで、上から下まで統一感を感じさせる効果が。金彩は、器の縁だけでなく持ち手のサイドにも入れられており、シャープさを際立たせています。このように細かい部分にこそ気を配ると、狙い通りの納得のいくデザインになりますね。
全面貼りとラインが決め手のバスケット
こちらも、上のストライプの作品と同じ「Mary」の生徒さんの作品です。
この作品の特徴は、なんといってもアラベスク転写紙の「全面貼り」!!
きつい曲面を持つ「バスケット」への全面貼りは、技術力と忍耐力の必要な作業ですが、こんなにも美しく仕上げられたのは、丁寧に時間をかけて納得いく作品作りを心がけた結果だそう。その結果、チョコレートカラーのラインがさらに際立ち、独自性の高いステキなデザインとなっています。
単色とレースのコンビが素敵なバスケット
淡いパープルが柔らかな空気をまとい、品の良さを感じるデザインのバスケットです。
こちらの全面貼りの特徴は、単色転写紙を使っているということ。
単色転写紙でバスケットの曲面に対応した全面貼りをするのは、柄物の転写紙を扱う以上の難しさがありますが、つなぎ目なしでこんなにきれいに仕上げる技術を習得できるなら、この機会に身につけてしまうというのもアリですよね。
そして、単色転写紙の上からは、折り込みにも使われているレース柄を重ね、持ち手にもニュアンスをプラス。セラミックペンシルのラインも美しいですね。
淡いレースの繊細さが際立つバスケット
こちらは、極めて淡い色のレース模様をあしらって、白磁そのままの「白の美しさ」を最大限に活かした作品です。細かく繊細なレース模様とペールピンクの持ち手、丁寧に加飾された金彩といってすべての要素が過不足なく影響しあって、この清潔感を生み出しています。
素直に地の色を活かしたからこそ、レースの繊細さが強く印象に残るのですね。
写真だけで魅力のすべてを表すことが難しいほどに、ソフィスティケートされた色使いですね。
和柄のかわいさがたまらないバスケット
バスケットのデザインとしてはなかなかお目にかかれない「和柄」の作品。
意外や意外、ころんと丸いバスケット独特のフォルムが、和の図案と大変マッチしています。鞠や蝶、赤い水玉や蝶々結びの紐に至るまで、動きを感じるレイアウトがなされていて、楽しげな浮遊感や躍動感が生まれていますね。
そして、目を引くのは真っ赤な持ち手!
持ち手には金彩をせずに、赤と白のシンプルなコントラストを楽しめる配色になっています。この赤が水玉の色とリンクして、全体の印象を可愛らしく無垢なものにしています。
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ここまで、バスケットのデザインを見てきましたがいかがでしたでしょうか?
皆さんのカリキュラム作品作りの参考になればと思います。
デザイン集記事の一覧ページはこちら
>>>『【デザイン集】ポーセラーツインストラクター課題(目次)』
ポーセラーツインストラクターに関して、詳しくは以下の記事でご紹介しています。
是非ご参考になさってくださいね♪