【デザイン集】下地処理のタイル小|ポーセラーツインストラクター課題


今回の課題はとりわけ、新しく覚えることが多めの課題になります。
「下地処理のタイル小」という名前の通り、3種類の下地処理の仕方を学び、なおかつそれぞれの下地の特徴に沿って絵付けするコツを身につけなければなりません。

下地処理に加え手描きで絵付けをしなくてはならないので、苦手意識を持たれる方も多いのですが、いざ制作し始めると、その楽しさにどっぷりはまってしまう方が続出。魅惑の課題と言えるでしょう!

特にふんわり可愛らしい作品が多く誕生する「下地処理のタイル小」、図案のテイストに注目してご覧ください!

下地処理のタイル小のデザイン|画材の特徴を活かして

そもそも下地処理って、何のためにするのでしょうか?

これまでのカリキュラムで使っていた絵の具は「上絵の具」でしたが、今回は「イリス絵の具」という画材を使用します。このイリス絵の具は上絵の具に比べて色の濃淡を出しやすく、まるで水彩画を描くように磁器の上に絵付けできる優れものです。
しかし上絵の具とは異なり、時期に直接描くとうまく色が乗りません。ですから、イリス絵の具を用いる場合は絵の具の食いつきを良くするため、下地処理をほどこすのです。

今回は3枚のタイルにそれぞれ、ペイントサーフェイサーブラッシングサーフェイサー白無地転写紙、を使った下地処理をします。

また、今回新登場の画材はもうひとつ。「セラミックペンシル」が仲間入りです!

Mruban190725b
M*Ruban

ペンシルというだけあって、色鉛筆そのものといったところでしょうか。このセラミックペンシルで描かれた線の質感が、今回の課題デザインに大きな影響を及ぼしているのは間違いありません!

甘いテイスト♪下地処理のタイル小

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M*Ruban

まず、課題に取り組んでいる場面の写真をご紹介します。
まさに色を塗っている最中ですが、先に、セラミックペンシルでの線描が済んでいることが分かりますね。

セラミックペンシルの柔らかく粗いラインと、イリス絵の具の濃淡で、おとぎ話のような世界が再現されています♪

画材の質感に特徴があるからこそ、その特徴を生かすデザインが生まれるのですね。

ふんわり感を生かした下地処理のタイル小

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Small Princess

お花モチーフは、この課題で最も多く見られるモチーフと言ってもいいでしょう。なかでも、この作品のようにふんわりと淡く繊細な雰囲気が漂う作品は、セラミックペンシルとイリス絵の具の特徴を生かせるとして大変人気です。

転写紙や上絵の具を使った作品のデザインとは全く違う、制作者の筆づかいをリアルに感じるデザインです。

軽さや柔らかさを感じる下地処理のタイル小

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Le lien

見ているとおなかが空いてしまうほど美味しそうな、パンのイラストが描かれています。パンらしい軽さや柔らかさが、見事に表現されていますね!

この作品も、上でご紹介した作品と同様、セラミックペンシルとイリス絵の具の質感を最大限に生かしたもの。どっしりとした存在感が感じられる仕上がりですが、これは、2つの画材の組み合わせ方によるものです。カサっとした質感をセラミックペンシルにツヤっとしたグラデーションをイリス絵の具に任せることによって、リアルな表現を可能にしています。

また、光が当たっている部分を白く抜いているところも、参考にしたいポイントです!

大好きな世界を再現!下地処理のタイル小

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Salon de PianoPiano

こちらは、制作者のお母様が愛してやまない、いわさきちひろさんのイラストを描いた作品です。

淡く優しさを感じる色調を再現するために、セラミックペンシルとイリス絵の具は最適な画材。いわさきちひろ独特の、優しいけれど甘さのない空気感が伝わってきます。切なさや孤独を内に秘めた子どものまなざしに、心奪われる作品に仕上がりました。

どんな3枚をセットにするか、それだけで多くの物語性を表現できるタイル課題は、知れば知るほど奥の深い課題と言えるでしょう。

描き込み下地処理のタイル小

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cloche

3羽の小鳥さんが、それぞれに可愛らしさを振りまくタイル作品です。どこかほのぼのとした風情が感じられるのは画材の特徴によるものですが、上でご紹介してきた作品とは多少テイストが違うことにお気づきかもしれません。

しっかり目に彩色を施し、細めのラインをキッチリ見せることで、この作品のようにはっきりとしたコントラストを出すことも可能になるのです♪

また、3枚それぞれに別の図案を描いた作品は、額に入れる際、縦に並べても横に並べても成立するのが魅力!飾る場所によって配置をチェンジすれば、そのたびに新たな気分で作品を楽しめますね。

連続デザインが素敵な下地処理のタイル小

GIGI160621
Salon de GIGI

ここからは、3枚のタイルを連続させ1つのキャンバスに見立てて描かれた作品を、ご紹介します。

この作品は、Salon de GIGIの先生がマリメッコのデザインを参考に描かれた作品です。
一見すると3枚とも全く同じ仕上がりに見えますが、実はそれぞれ異なる方法で下地処理がなされているわけです。ですから、仕上がりを同じように見せるためには、描く際にそれぞれ違うポイントに気をつけながら描く必要があるのですね。

特に「下地処理後のセラミックペンシルの扱いにコツが必要だった」と、先生は振り返っていらっしゃいます。サロンでそのコツをお聞きしたいですね。

盛りがキュート☆下地処理のタイル小

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ローズコラーユ

ふわふわと絵本の世界に迷い込んだような印象を受ける、こちらの作品。マーメイドの可愛らしさもさることながら、作品全体に散りばめてある「色盛り」が、ますます幻想的な雰囲気をアップさせています。

インストラクターカリキュラムは、その課題に課せられた条件をクリアしていれば課題的にはOK。それ以上に使いたいテクニックがあれば、先生にご相談してどんどんテクニックをプラスしてみましょう!
時間はかかっても、理想の作品を作ることによって、ポーセラーツの面白さを目いっぱい堪能できますよ♪

転写紙を重ねてひと工夫!下地処理のタイル小

 RoseCorail170924
ローズコラーユ

真っ白な磁器のタイルが木のプレートのように!不思議な作品です。

この作品の制作計画では、下地処理の後にセラミックペンシルとイリス絵の具で着彩し、最後に背景になるような転写紙を貼ることになっていたそうです。転写紙を貼る際には、先に描いた絵の部分をくりぬいて貼るつもりだったようですが、いざ、木目の転写紙を重ねてみたら「くりぬかなくてもよいのでは?」ということになり、そのまま絵の上に貼ることに!

予定通りに作品作りを進める計画性と、偶然の良さを瞬時に採り入れる臨機応変さ。この2つがうまくかみ合って生まれた作品ですね♪

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ここまで、新たな材料やテクニックが盛りだくさんの「下地処理のタイル小」をご紹介しました。

新たな技法に触れる課題というのは、毎回、新鮮で楽しいものですね。今回学んだ技法も、今後の課題の中でどんどん使って、自分らしい作品作りを思い切り楽しんでいただけたらと思います。

デザイン集記事の一覧ページはこちら
>>>『【デザイン集】ポーセラーツインストラクター課題(目次)』

ポーセラーツインストラクターに関して、詳しくは以下の記事でご紹介しています。
是非ご参考になさってくださいね♪

>>>『ポーセラーツインストラクターのカリキュラム課題とは?』
>>>『ポーセラーツインストラクター資格とは』