ヨーロッパには、伝統的なポーセリンアートやファブリック生地、そのデザインが数多く存在しますよね。
歴史あるヨーロピアンチャイナの絵柄を、ポーセラーツに取り入れてきた方もいらっしゃるかと思います。
ヨーロッパの生地デザインについてはいかがでしょう?
工芸品としての魅力たっぷりの、ヨーロッパの生地。転写紙を使用するポーセラーツだからこそ、その美しさを作品に簡単に取り入れることができます。
今回は、フランス・イギリス発祥のファブリックについてや、ポーセラーツへの取り入れ方をピックアップ♪
目次
フランスの伝統 トワル・ド・ジュイ
トワル・ド・ジュイとは?
トワル・ド・ジュイとは、フランスの伝統的なプリント生地の名称です。
マリー・アントワネットや、ナポレオンにも愛されたことで知られています。
その歴史は、17世紀にフランスへ「インド織り」が入ってきたことから始まりました。
色糸を使用した織物が主流だったフランスで、色彩豊かなプリントが織り成すインド織りの美しさはたちまち人気に。
しかしその後、インド織りの輸入は禁止されてしまいます。
ですが、その人気は収まることを知らず。やがて禁止は解除され、フランスでもプリントの技術が発達していきました。
そして、トワル・ド・ジュイが生まれたのです。
「トワル・ド・ジュイ」は、かつてはジュイ・オン・ジョザスという村にあったオベルカンフ製作所で作られた織物を指す言葉でした。
現代では、木綿に2色使いの生地全般を指す言葉となっています。
トワル・ド・ジュイ柄のポーセラーツ作品
日本ヴォーグ社の運営するキルンアートでは、トワル・ド・ジュイ柄の転写紙がたくさん取り扱われています。
高貴なブルーが表す伝統美
この「お城の庭」は、 トワル・ド・ジュイの魅力を伝える「トワル・ド・ジュイ美術館」所蔵の銅版画を元にしたデザインです。
1700年代に生まれた、大変貴重な銅版画がベースとなっています。
繊細でストーリを感じる絵柄に、本場フランスの気品を感じます。
高級感ある線画の陰影
この転写紙は、デザイン性の高い絵柄はさることながら、色使いに最大の特徴があります。
水色と赤みがかかった茶色は、補色(反対色)に近い関係です。だからこそ、コントラストが高く、絵柄の美しさがより際立つデザインとなっています。
高級感たっぷりのトワルドジュイに、プラチナ彩がよく映えていますね。ラグジュアリーに仕上げてみてください。
モノトーンも使いやすい
先ほどご紹介したものと同じ、ブランコの少女の絵柄です。モノトーンになるだけで、がらりと雰囲気がかわりますね。
線が控えめなグレーなので、インテリア雑貨に使うとお部屋によく馴染みます。モダンなモノトーン貴重のお部屋や、ナチュラルなインテリアのお部屋でも大丈夫ですよ!
歴史を感じる風景が
こちらも、ブルーが上品な転写紙です。水辺で暮らす人々の様子が描かれています。フランスの人々の暮らしの歴史を感じさせてくれる絵柄が、伝統的な工芸品であるトワル・ド・ジュイらしい仕上がりです。
キルンアートには、他にもまだまだたくさんのトワル・ド・ジュイ柄転写紙があります。
あなたの作品に、本物のフランスの上品さを取り入れてみてください♪
モダンデザインの父 ウィリアム・モリス風
ウィリアム・モリスとは?
ウィリアム・モリスは、19世紀のイギリスで活躍したテキスタイルデザイナーです。「モダンデザインの父」とも言われています。
とても手が込んだデザインと、質のよさが特徴です。
産業革命により世の中が大量生産の流れに傾く中、モリスは中世から伝わる手工業の技術や在り方に重きを置きました。
大量生産によって安価に手に入るようになった壁紙やファブリック。一見高級に見えますが、よく見ると粗悪な品が多かったそうです。
モリスは、生産者がデザインから製品化まで一貫して行い、手の込んだ芸術作品を生活に取り入れていけることを目指しました。
そして、モリス商会を起業します。裕福な層に限らず、できるだけ多くの人の手に芸術的な商品が渡るよう工夫し、成功。その名と作品はしっかりと後世に残り、現在も愛され続けています。
ウィリアム・モリス風ポーセラーツ作品
ウィリアム・モリスのデザインする絵柄や色彩の織り成す深みは、秋冬シーズンにぴったり。
モリスのデザインをそのまま使用したポーセラーツ用転写紙は販売されていませんが、その作風を受け継いだ、美しい転写紙と作品をご紹介します。
イングリッシュガーデンの趣き
まずはこちらのチューリップ柄転写紙。転写紙の画像ですと、どんな絵柄か少しわかりづらいかもしれませんね。
絵柄の魅力がよくわかる、こちらの作品をご覧ください。
とても複雑な絵柄、そして大変上品な色使い。他に類をみない美しさです。金彩との相性も素晴らしいですね。
普段はピンクなど柔らかい色味がお好きという方も、気分を変えて挑戦してみてはいかがでしょうか。大人の魅力がたっぷりですよ♪
深い青が表す気品
深い青を貴重とした、フラワーデザインには珍しいカラーリングの転写紙です。
転写紙の画像ですと、同じ柄がダマスクのように繰り返されているだけにも見えますが……
カップに貼ると、手描き風のランダムな配置に見えてきますね。メインの白い花は、十分に存在感のあるサイズとなっています。
平面に広く貼るよりは、カップのような曲面に貼るか、カトラリーなどにポイント使いするのがおすすめです。
こちらの作品のように、単色転写紙と組み合わせるデザインもおすすめです。絵柄の魅力がより際立ちます。
リバティプリント
リバティプリントとは?
リバティプリントとは、1874年にロンドンで創立したリバティ社製のプリント生地です。
なんと、日本の織物にインスピレーションを得て生まれたと言われています。
小花柄が描かれているのが、リバティプリントの最大の特徴。素敵なデザインであることはもちろん、小花柄はお洋服やハンカチに仕立てた際、シワを目立たなくする機能性も備えています。
日本でも大人気で、現代でもよくファッションブランドとリバティのコラボ商品が販売されています。ファッションや生活に取り入れやすい絵柄が多く、小物にも使われることが多くなっています。
リバティ風作品
公式のリバティプリント転写紙はないのですが、リバティを表した作品がありますのでご紹介します!
こちらの作品、なんと手描き!リバティプリントを下絵にして、絵の具で描かれています。
ぎゅっ大小様々なお花がぎゅっと詰まった絵柄は、リバティならでは。手描きの技術を極める課題としてぴったりです。
大変ではありますが、気にいるリバティ生地を見つけてチャレンジしてみてはいかがでしょう?
お気に召す絵柄の転写紙は見つかりましたでしょうか?
キルンアートには、他にもファブリック風の転写紙がいっぱい♪ぜひチェックしてみてください!