こんにちは、鎌倉山Natural Tone 主宰 村杉 薫です。
今回、ポセナビ編集部さんからコラム掲載のお声かけ頂きました時には、エッ・・・?私でいいの・・・?
日頃ポセナビさんのコラムを拝見していると、書かれていらっしゃるのは「素敵なサロン主宰のキラキラと輝いていらっしゃる先生方ばかり」私とはちょっと違うような気がして・・・・ 。
それでも、編集部の方とやり取りをさせて頂く中、ポーセラーツ教室がたくさんになった今だから私がお話しできることもあるような気持ちになりました。
起業、教室開業を目的にポーセラーツを学ばれる方々が多い今、手描きのスキルアップで教室に来られるインストラクターさんからは、色々な悩み事をお聞きします。
もう少し心穏やかに、自分らしくを前面に出しながら教室をされても良いのでは・・・
そんな思いも含めながら6回のコラムを書かせて頂こうと思います。どうぞ暫くの間、お付き合いください。ポセナビ様お声掛け有難うございます。
私は、トールペイントの日本手芸普及協会ペイント部門講師として現在迄20年程自宅サロン教室を主宰してきました。10数年前トールペイントのオリジナル作品がコンクールに入賞した頃、トールペイントと同じように白磁器に絵付けできる『白磁ペイント』と出会いました。
ポーセラーツインストラクターカリキュラムにある3種類の下地材を使って上絵の具で描くものです。(ポーセラーツテキストには、当時描いた作品が今も掲載されています。)
ヴォーグ社さんで開催された体験会で、大好きな蔓柄を描いてみると「あらあら白磁器にすらすらと描けるじゃない。」と胸が躍りました。
当時食器に描くよりも「自宅の庭に花を描いたタイルを飾れたらいいなぁ~」とそんな思いが広がり、白磁器に描ける事が何をしていても気になって心の中が落ち着きません。
結局2~3日後には電気炉の申込みをしていました。今思えば、なんと思い切りの良い事でしょうね。これが、白磁器とのお付き合いの始まりです。
ポーセラーツとの出会いはと言いますと、
白磁ペイントを始めて間もなくヴォーグ社さんからお声掛け頂き、白磁ペイントのカリキュラム委員となりました!まだまだ、白磁器に描く事は半人前どころか素人の私、そこからが大変です。のんびりと庭のタイルを描いている場合ではありません。
会議に合わせてオリジナル作品を数点作り上げる、「〆切」 と言う恐ろしい言葉もこの頃知りました。
日々白磁器に描いては焼き、描いては焼きの繰り返しです。
焼いてみたら、思った通りにならなかったり、金彩をすれば、ドーンと太っちょさんのラインになってしまったりと、トールペイントとの違いを目の当たりにしました。
それでも 失敗したら人に尋ね、調べて、そしてまた描くを繰り返すうちに「綺麗に描くコツ」が掴めて来ました。
また、白磁ペイントカリキュラムでは転写紙技術が必須です。
転写紙の事も勉強しなければと思っていた時に、友人からポーセラーツインストラクター資格取得の誘いがあり一緒ににサロンへ通い資格を取得しました。
「ポーセラーツインストラクター資格は成り行きで身に付けた」ちょっと特殊な出会いかもしれませんね。
丁度その頃、息子の受験期、父の介護なども重なり、トールペイント教室のレッスンなど忙しく、日々必死に時間をやりくりしながら毎日たくさんの作品を作っていました。
そうこうしている間に、白磁ペイントカリキュラムが完成して全国展開の講師資格取得を目指される方々へ向けての講習会がはじまりました。
講習会にご参加の方々の中には、既にポーセラーツインストラクターとして活躍されていらっしゃる先生方も多くデモンストレーションをする時に、ドキドキして手が震えた事を思い出します。
白磁ペイント講師養成講座では京都会場へ通わせて頂きました。
本部講師として技術をお伝える側に立った時に大切な2つのことを学びました。
・「解りません」 という言葉は言えないこと。
・講師は学び続け技術を磨かなければならないことです。
私は今年で、5年間学んだ大倉陶園チャイナペインティングスクールを卒業です。下地材を使って描いているうちに、直絵付けを上手になりたいという思いを持てたのも、本部講師を通して学ばせて頂いたお陰だと思っています。