第3回「限りある時間の中で」

こんにちは。
アトリエシュガーミルの柴山です。
前回のコラムの中で、主婦がサロンをしようと思ったら、家族の理解が必要と書きました。主婦が習い事をしたり、資格を取ったりするのはそう簡単ではないからです。

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専業主婦というと、一日中自由だと思う方がいるかもしれませんが、意外と集中して何かができる時間は少ないものです。
小さい子供がいれば尚更です。
もう少し、子供が大きくなってからと思うのも当然です。

1回目のコラムで、海外で赤ちゃんを抱えた私が絵付けレッスンに魅せられた話を書きました。
当時暮らしていたフランスでは、少子化対策が進んでいて、仕事をしていなくても公的な託児所で子供を預かってくれるシステムがありました。

「専業主婦でも子供と離れて1人になる時間が必要」という考え方が受け入れられていたからです。
予約は電話だったので必死にフランス語を覚えて、最初は15分程度から預かってもらい、30分、1時間と何カ月もかけて時間を延ばしていきました。

初めて3時間預かってもらえるようになって、1人で出掛けた時のうれしさは、今でもはっきりと覚えています。
そうやって、私はレッスンに通っていたんです。

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子育て中は、やりたいことがあっても、自分のことに集中できないストレスを感じる事もあると思います。
時間は足りないし、専業主婦であれば、自由に使えるお金にも限りがあるでしょう。

それでもいつかサロンをと思ったら、その時に出来る事をコツコツと続けていくしかありません。
きっとそれが、いつか花開く日がくるはずです。
帰国後に私は、転写紙を使った「彩色チャイナペインティング」と「ポーセラーツ」に夢中になりました。

海外にも転写紙はありましたが、日本の転写紙の繊細さや美しさ、種類の豊富さの比ではありません。

資格を取ってすぐにサロンを始めましたが、その時に、私を後押ししてくれた自信は、ずっと続けていた絵付けの基礎だったからです。

すべてが繋がった瞬間でした。


■コラム執筆者のプロフィール

柴山麻衣子。自由ヶ丘でポーセラーツ・絵付け教室アトリエシュガーミルを主宰。
フランスパリで、生涯のライフワークとなる磁器上絵付けに出会う。カナダへの転居に伴いトロントにて絵付け教室をスタート、帰国後にアトリエシュガーミルを再開。
今では都内の有名サロンの主宰者達が絵付けを学びに通うほどの超人気サロン。

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